Okinawa Motion Picture Festival 2006 −沖縄映像祭−

作品紹介

11月25日(土)

11月24日(金) | 11月25日(土) | 11月26日(日) |イベントプログラム

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『水没の前に』山形国際ドキュメンタリー映画祭招待作品

2009年完成予定の世界最大の三峡ダム。何百、何千の人々が住居を失い、多くの町が貯水の水位下に沈む。そのひとつ詩人李白で有名な四川省奉節(フォンジエ)の町にカメラは目を向ける。貯水間近な2002年1月から、住民の最大の関心事である移転問題を軸に、先の生活への不安を抱えた人々の葛藤と逞しさを、次第に移住へ向けて動き出す町の情景と共に描き出す。ひとつの時代の変遷を鋭く捉え、これから編まれてゆく時の流れを予感させる見事な余韻。

監督:李一凡(リ・イーファン)、鄢雨(イェン・ユィ)(中国)
作品時間:143分


『ロス:タイム:ライフ2』openArt招待作品

ビルの屋上から飛び下り自殺を図った高木弓子は地面に衝突する寸前、空中で止まる。彼女には「人生のロスタイム」が告げられたのだ。時間は44分。しかし、彼女は自宅に急いで戻ると、再び自殺を繰りかえす。そう、死ぬ前に彼女がやりの越した事はなんと「死ぬ事」だったのだ。根っからのネガティブ思考の彼女に、生きる希望はやってくるのだろうか?

監督:筧昌也(日本)
作品時間:14分


『カニ革命』openArt招待作品

ボルドー沿岸のカニたちは、海より深い悩みをかかえていた。彼らの悲劇的宿命を、彼らはどう乗り越える?アイロニカルなユーモアで、アヌシーなど各国映画祭観客賞総なめの話題作!

監督:Arthur de Pins(フランス)
作品時間:5分


『TEXTISM』openArt招待作品

映像に字幕と語りという言葉のテクストを重ね、生と死のイメージを簡潔に描いた3つの「TEXT」からなる物語。一貫して流れる無機質な人工音声の語りと、2つの言語による字幕は、人々の思念をロジカルに客観視する。生と死の観念は見事に視覚化され、見る側に強烈なバイブレーションを与える。

監督:平林勇(日本)
作品時間:約11分


『WASP』openArt招待作品

23歳にして4人の子供の母親であるゾエ。夫のいないゾエは極貧状態で、財布の中には小銭さえわずか。子供たちは毎日お腹をすかせている。そんな家族のある日の出来事を描く。深い感動を呼ぶ、2005年ショートフィルムの最高峰。アカデミーアワード2005短編部門賞受賞。

監督:Andrea Arnold(イギリス)
作品時間:約24分


『セルフディフェンス』openArt招待作品

チビでヤセで青っちろい主人公ジョージはダウンタウンを歩けばボカスカの憂き目。自分の身は自分で守れ!セルフ・ディフェンス、それがアメリカの掟さ。ゆるいキャラとブラックで破天荒なアニメーション。

監督:Chris Harding(USA)
作品時間:5分


『SPICA』openArt招待作品

心臓移植でしか助からない子供。
父親は、必死で社会にアピールするが、無視され続ける。
母親は、そんな社会に見切りをつけ、確実に子供を救う鬼の道を選ぶ。
それはドナー待ちの子供達の命を奪い、我が子の移植順位を上げることだった・・・。

監督:白川幸司(日本)
作品時間:30分


『スライス・オブ・ライフ』ノミネート作品

生きることに疲れた女子高生が、ある出会いと別れを経験し、生きることの素晴らしさに気づく。あなたは今、幸せですか?

監督:プロジェクトA
作品時間:約15分


『LIVE』ノミネート作品

澄んだ青空をバックに、水滴で絵を描くというユニークな手法を用いたアート作品。空が泣き、花が咲くというシンプルなストーリーの中に、作者の温かいメッセージが込められている。

監督:新垣茜
作品時間:約2分


『生きる』ノミネート作品

「生きる」とは?荘厳な音楽の中、作者自身の人生を、作者自身の映像と文章で綴った一人称ムービー。

監督:友寄慎一郎
作品時間:約3分


『Mog's Life』ノミネート作品

モグラたたきのモグラが、もし普通の生活を送っていたモグラだったら?というユニークな発想をもとに描いた、かわいくもちょっとホロリなクレイアニメーション。

監督:波平昌志
作品時間:約2分


『与那国カウボーイズ』ノミネート作品

沖縄最西端の島、与那国島を舞台に、闘牛に青春を捧げたある兄弟の物語。優しさ、強さ、そして愛にあふれたドキュメンタリー。

監督:島洋一
作品時間:約94分


『憑きもの』ノミネート作品

60年前、激戦地、沖縄。生きたくても、死ぬしかない時代があった。そして現代。鬱病が現代病の今、人は生き悩み、その力を失いつつある。寝たきりの夫を持つ妻を主軸に、二つの時代が奇妙に絡み合う、異色のヒューマンドラマ。

監督:新垣映画組合
作品時間:43分


『父の生きる道』ノミネート作品

娘が豊富なエピソードを持つ父にインタビューする姿をまとめたドキュメンタリー。自分にとっての父親という存在とは。生きていくという意味とは。

監督:徳田津奈子
作品時間:約6分


『幸運のベンチ』ノミネート作品

職場の幸運のベンチに座って幸せになる!とダメ社員だった主人公は一念発起して必死に働きだす。彼女はベンチに座ることが出来るのか!?

監督:チーム皆勤目標
作品時間:約13分


『キミイロ』ノミネート作品

絵ばかり描いている内気ないじめられっ子の少年。捨てられていた奇妙な形のベンチを拾ってから、不思議な人たちと出会い、強くなっていく・・・。

監督:チーム クレヨン
作品時間:約17分


『ジュンシガタ』ノミネート作品

「ジュンシガタ」とは、ありのままの姿・純粋な姿という意味。糸満白銀堂の伝説を交えながら、認知症をきっかけに素直になっていく祖母が、孫のミカに心境の変化をもたらしていく。

監督:one after another
作品時間:約38分


『チーズとうじ虫』山形国際ドキュメンタリー映画祭招待作品

母親の看病のため群馬に帰省した加藤治代は、母親の病気が治ることを信じ、発病から3年「退屈しのぎに、あるいは遊びの道具として」カメラを廻しはじめた。限られた命を精一杯生きる母と、高齢の祖母との、3人の何気ない日々の交歓がカメラに収められていく。カメラは、母親の気丈な姿と笑顔を追い、それが闘病生活であることをまったく感じさせない。
元気な母親の姿に奇跡を信じた加藤は、『阿賀に生きる』『花子』を監督した佐藤真が講師を務める映画美学校のドキュメンタリーコースに通い始める。
しかし、癌は確実に母親の身体を蝕んでいく。苦痛を伴うときには、カメラを置き、介抱する。こうして、闘病生活ではなく、何気ない日常だけがカメラに収められた。
そして、最期の時を迎える。死を理解できない子供たち、背中を丸め、庭を眺める祖母。どこにでもある葬儀の風景からは、これが加藤家の特別な話ではないことを改めて感じさせる。身内の死は、誰にでも起こり得るごく身近な出来事なのだ。
母親の死後、映像作家としてではなく、病気の母親を持つ一人の娘として撮影された映像が残された。加藤は、撮れなかったことの空白感から、思い出を辿る祖母と自身の心情を記録し続ける。編集された映像は、映画美学校のスカラシップ作品に選出、予算を得て、初めてプロの手が加えられた。菊池信之の整音である。
風が吹き、コスモスが揺れる。その繊細な音は、観る者にその場にいるかのような臨場感を与える。この菊池信之の手を経て、『チーズとうじ虫』が映画として完成するに至る。

監督:加藤治代(日本)
作品時間:98分


『Garden』山形国際ドキュメンタリー映画祭招待作品

テルアヴィヴの街の一角、「エレクトリシティ・ガーデン」で売春するティーン・エイジャーのニノとドゥドゥ、そして彼らと友人のように接する監督。廃屋で生活する運命共同体の個性溢れる男性/女性たちもまたカメラに心を開いていく。暴力や麻薬中毒、強制送還されるかもしれない恐怖と施設での生活、アラブ系であることへの蔑視。ふたりは自分たちを取り巻く檻の現実を縦横無尽に翔る。痛いほど優しいふたりの友情と将来を希求する姿がカメラと夜に吸い込まれていく。

監督:ルーシ−・シャツ、アディ・バラシュ(イスラエル)
作品時間:85分


11月25日(土)

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